これを実践すれば、会社業績が良くなるはず? 中小企業白書にある統計を抜粋してみた(その4)

統計・調査記事
この記事は約2分で読めます。

毎年、経済産業省・中小企業庁から発行される中小企業白書。今年は4月28日に閣議決定され公表された。各種メディアでは解説記事などはすでに出ているが、ユニークアイズでは、中小企業白書にある統計の中で「〇〇を実践している企業は〇〇を行っていない企業と比べて売上高の増加率が高い」といったポジティブな統計を抜粋していく。ここに記載があることを実践すれば「統計的に会社業績がよくなるはず?」であると願い今回は「経営を支える右腕人材」のデータを紹介する(毎週水曜日更新)。

※以下、【ユニークアイズ解説】の項目以外の文章は「2023年度版 中小企業白書」から一部抜粋したもの。
※本記事の図はすべて「2023年版 中小企業白書」から抜粋しているが、元データの参照元は図表内に記載されている。

右腕人材の有無別に、売上高増加率の水準

【ユニークアイズ解説】統計データを紹介する前に、まずパート(中小企業白書第2部_第1章_第3節_2. ①経営を支える右腕人材)の概要を説明する。中小企業では、戦略構想・実行の核を担っているのは経営者であるが、経営者の補佐役の存在が業績向上に貢献するという指摘もある。そうした状況も踏まえ、このパートでは経営を支えるナンバー2の立場にある右腕人材について紹介している。直近10年間における右腕人材の有無について聞いた問いでは、6割以上(65.6%)の企業で「いた」と回答している。右腕人材の経歴を見ると、「内部で育成した右腕人材」が約7割、「外部から確保した右腕人材」が約3割との結果だった。状況を踏まえ、以下が「右腕人材の有無別に、売上高増加率の水準」のデータである。


第2-1-43図は、右腕人材の有無別に、売上高増加率の水準(中央値)を見たものである。これを見ると、右腕人材が「いた」と回答した企業は、「いなかった」と回答した企業に比べて、売上高増加率の水準が高いことが分かる。右腕人材が成長のために重要な役割を果たしている可能性が示唆される。

(出典:2023年度版 中小企業白書)

【ユニークアイズ解説】中小企業をイメージすると社長のパワーにかかっているイメージがあるが、右腕人材がいた方が売上高増加率が高いということを裏付けるデータだった。当たり前と言われれば当たり前だが、そもそも人材がいないという声もあるだろう。右腕人材がいる企業のうち「内部で育成した右腕人材」が約7割というデータからも、社内の人材育成が重要と言えよう。

PAGE TOP